導入事例

《株式会社テスク様》
EDIのシステム構築をノンプログラミングで実現できる機能は、「GROWBSIII」の生命線である“製品コンセプト”に合致する優れた機能です。

販売管理システム
EDIINT AS2, ebXML MS 2.0, JX, FAX
Biware EDI Station

消費財流通業界向けに業務システムの開発/販売を手がける株式会社テスク様。チェーンストアを対象とした販売管理システム「CHAINSIII+」、および卸/メーカーを対象とした販売管理システム「GROWBSIII」をそれぞれ展開されており、両システムのEDI機能として「Biware EDI Station」をご採用いただいています。
連携ソリューションとしての強みや「Biware EDI Station」をご採用いただいた際の決め手などについて、取締役 営業部長の三浦様にお話を伺いました。

採用の経緯

流通BMSへの対応に伴い、
製品コンセプトにマッチしたEDIパッケージの採用を検討

まずは連携ソリューションの概要についてお聞かせください。

取締役 営業部長 三浦 英二様

当社では、企業ドメインを食品、日用品、雑貨といった消費財系流通業界に絞り、小売企業を対象とした「CHAINSIII+」、卸/メーカー企業を対象とした「GROWBSIII」をそれぞれクラウド/オンプレミスの両形態でご提供しています。「CHAINSIII+」は年商100億円~2,000億円規模の小売業、「GROWBSIII」は年商80億円~500億円規模の卸売業をターゲットとし、それぞれターゲット層の業務フローを想定して製品開発を行っています。

創業以来一貫してターゲット市場を流通業界に絞り、かつ基幹業務の領域に特化することで、これまで製品の開発/販売を通じて得た膨大なノウハウが当社にはあります。これを最大限生かしながら、業界動向や商慣習を踏まえた本質的な課題解決につながる製品開発やご提案に日々邁進しています。実際、当社の製品コンセプトに共感いただき導入に至るケースが多く、当社製品の本質的な強みになっていると自負しています。

「Biware EDI Station」の採用をご検討されたきっかけについて教えてください。

まず「CHAINS」については、前バージョンまでEDI機能(WEEKS)はすべて自社開発で対応していたため、特に他社製品を活用するケースはありませんでした。一方「GROWBS」については、前バージョンまでEDI機能を製品には組み込んでおらず、案件に応じてEDIパッケージを調達しお客様に納めていました。当時は取引先との付き合いもあって、「Biware EDI Station」とは別のパッケージ製品を主に取り扱っていました。

ところがそのEDIパッケージは、機能自体は良かったものの、価格帯が高額であったため「GROWBS」のターゲット層の値頃感には合っていない印象でした。実際、お客様に話を聞いてみると、「GROWBS」とは別に高額なEDIシステムを導入しなければならないという印象が強いようで、営業部門としては売り難いと感じていました。

そんな中、2013年に「CHAINS」をバージョンアップ(CHAINSIII+/WEEKSIII+)して流通BMSに対応させるにあたり、流通BMSにまつわる機能については外部の製品を組み込むことになりました。「Biware」の存在自体は以前から知っていましたので、既に取り扱い実績のあった先ほどの他社製品と「Biware EDI Station」の2製品で比較検討を行いました。機能面や価格面の良し悪しを踏まえつつ、総合的な視点から最終的に「Biware EDI Station」を採用することにしました。

その後、2017年に「GROWBS」をバージョンアップ(GROWBSIII)して流通BMSなどのEDI機能を組み込みましたが、この際は既に「CHAINSIII+」での運用実績がありましたので、迷わず「Biware EDI Station」を採用しました。

「Biware EDI Station」をご採用いただいたポイントについて、詳しくお聞かせください。

「Biware EDI Station」を採用した主なポイントは次の3点です。当社ではお客様の本質的な課題を踏まえ、こだわりを持って製品コンセプトの設計を行っています。EDI製品として必要な機能がもれなく実装されていることは当然ですが、「CHAINSIII+」や「GROWBSIII」の付加価値となるよう製品コンセプトによりマッチした製品を比較検討した上で「Biware EDI Station」の採用を決めました。

採用の決め手
  • 搭載機能とコストのバランスに優れた製品である点

    採用の経緯”でも触れたように、他社製品は価格帯が高額であったため、必要とされるEDI機能とのバランスを考えた際に当社製品のターゲット層には合っていない印象だった。「Biware EDI Station」は、EDI製品として必要な機能は一通り網羅されている上に、ターゲット層に値頃感を感じていただけるような機能とコストのバランスに優れた製品であった。

  • システム構築をノンプログラミングで実現できる機能が搭載されている点

    特に卸/メーカー側のEDIシステムはカスタマイズの要望が入りやすいため、トータルコストが膨れ上がる傾向にある。「Biware EDI Station」には、ワークフロー(自動処理)の定義をノンプログラミングで構築できるGUIが搭載されているなど、ノンプログラミングで利用できる機能が複数搭載されており、コストメリットの高い製品であると感じた。

  • データ連携プログラムの作成を始め、小回りの利く支援体制であった点

    「Biware EDI Station」と連携するにあたり、「CHAINSIII+」が保有する各取引先との接続情報を「Biware EDI Station」上に取り込むためのデータ連携プログラムを個別に作成していただいた。特に取引先が多数の場合、これを手動で取り込む作業は負担となるため、柔軟にご対応いただけたことも採用の大きなポイントとなった。その他、連携ソリューションの実現に向けていろいろとご説明いただいた点も含め、小回りの利く支援体制であると感じた。

運用の状況

自社データセンターの仮想サーバーで運用。
流通BMSやFAXオプションとして展開

連携ソリューションの運用状況について教えてください。

当社製品はクラウド/オンプレミスの両形態でご提供しています。クラウド版については、「CHAINSIII+」、「GROWBSIII」と併せて「Biware EDI Station」も当社データセンター上で運用を行っています。

近年、小売企業にとっては流通BMSの導入がEDIシステム更改のタイミングとなります。そのため「CHAINSIII+」のEDI案件は、専ら流通BMSシステムの需要となっています。一方、卸/メーカー企業にとっては、得意先である小売企業の要請次第でEDIシステムへのニーズは様々となります。そのため「GROWBSIII」のEDI案件は、流通BMSとレガシーEDI(JCA手順など)の需要が混在しています。また仕入先である原材料メーカーとの取引はFAXが中心となりますので、EDIとFAXの連携ソリューションとしてご提案することもあります。

株式会社テスク様 連携ソリューションシステム概要図(クラウド型のケース)

2013年に「CHAINSIII+」のEDIオプションである「WEEKSIII+」のEDIエンジンとして「Biware EDI Station」を採用。案件規模に応じてStandard版/Professional版をそれぞれご活用いただいている。また2017年には、「GROWBSIII」のEDIオプションとしても「Biware EDI Station」を採用し、同様にご活用いただいている。
EDIが絡んだ「CHAINSIII+」の導入実績は、スーパーマーケット、ホームセンター、ドラッグストアが中心。同様に「GROWBSIII」の導入実績は、菓子メーカーや食品卸が中心となっている。

採用の効果

ノンプログラミングで構築できるGUIにより、
カスタマイズ費用を大幅に削減

連携ソリューションにおける「Biware EDI Station」の利点についてお聞かせください。

採用の決め手”でも触れましたが、「Biware EDI Station」には、EDIの自動処理を実現するためのワークフローの構築をノンプログラミングで実現できるGUIが用意されています。このような機能は「GROWBSIII」の製品コンセプトに合致しており、お客様に喜んでいただける機能だと思います。

卸/メーカー向けのシステムでは、取引先の要請に原則合わせる必要があるため、“このデータはこんな一覧表で見られるようにしたい”、“この帳票はこのような形式のものに作り変えたい”、“取引先の追加に伴って、新たなEDIの仕組みを追加したい” というように、カスタマイズの要望が発生しやすいものです。当然ながら、このようなカスタマイズがいくつも重なれば導入コストは膨れ上がっていきます。一方で、限られた予算の中でシステムを構築したいという要望も強いため、実現したい要素とコストのバランスが極力保たれたシステムが求められています。

「GROWBSIII」では、EDIに限らず他の機能においてもノンプログラミングで実現できる要素を取り揃えています。これにより、お客様自身で構築できる要素が増え、カスタマイズ費用を極力抑えた形での導入が可能となっています。

「CHAINSIII+」における「Biware EDI Station」の利点は、EDIシステムとして求められる機能が一式搭載されている上に、ターゲット層に値頃感を感じていただける価格帯でご提供いただけている点に尽きると思います。

最後に、連携ソリューションに関する今後の方針などありましたらお聞かせください。

まず、AIやRPAを活用した業務の効率化について、「CHAINSIII+」、「GROWBSIII」ともにニーズの見込める部分となりますので、今後の対応を検討しています。
また、会社法の改正によって持株会社を設立する企業が小売業界でも増えてきました。そのため、ホールディングス体制での運用を考慮した機能を増やしていますが、今後さらに拡充を検討しています。

掲載している情報は、取材日時点のものになります。
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