FAX送受信に必要な回線数について

回答1

A4サイズの一般的なモノクロデータ(受発注データなど)1枚をFAX送信する場合、1件あたり約60秒かかります。同様のデータを大量に送る場合、電話回線1回線だと下表の時間がかかります。2回線あれば、それぞれ半分の時間で送ることができます。下表を参考にして必要な回線数をご検討ください。

FAX件数 100件 500件 1,000件 10,000件
必要な時間 約1時間40分 約8時間 約17時間 約167時間

(14400bpsで標準的なA4モノクロデータ(50KB)を送信する場合、1件あたり30~40秒程度で送ることができますが、話し中やエラー時のリトライを考慮し、1件あたり60秒として計算しました。)

回答2

「何件のFAXを確実に送信(または受信)したいか」というアプローチで必要な回線数を算出する方法があります。算出方法を参考にして、必要な回線数をご検討ください。算出方法は下記を参照してください。


必要FAX回線数の算出方法(参考)

  1. 必要なFAX回線数を算出するためには、まず下記の前提条件を決定します。

    1. ピーク時の1時間あたりの送受信件数
    2. 送受信1件あたりの枚数
    3. FAX通信時間

    これはFAX機の性能、用紙サイズ、そのデータ内容等により増減します。また、相手側のFAX機は特定が難しいです。よって、インターコムでは、A4サイズ、一般的なモノクロの受発注データとした場合、下記を目安として概算します。

      必要通信時間(秒 / 枚)
    送信 60秒
    受信 60秒
  2. 次にこれらの条件から、「呼数」を算出します。この「呼数」とは単位時間における通信量(トラフィック量)です。呼量の単位は「アーラン」で、1回線が常に保留(話中)にされ続けている場合が、1アーランです。

    1. ピーク時の1時間あたりの送受信件数

      • 送信:100件
      • 受信:100件
    2. 必要通信時間(各件1枚のFAXの場合)

      • 送信:100(枚)×60(秒)÷3600(秒)=1.67
      • 受信:100(枚)×60(秒)÷3600(秒)=1.67
      合計3.34アーラン
  3. 上記で算出した呼量を「即時式完全群負荷表(アーランB表)」にあてはめると、必要な回線数が算出されます。この表にある「呼損率」とはダイヤルしても話し中になる確率です。

    「必要回線数の算出例」(上記の「呼数の想定例」の場合)

    • 呼損率を0.05と想定する。
    • 呼量は3.34アーランのため、それを満たす回線数は、下記表から7回線となります。
    即時式完全群負荷表(アーランB表)
    N:必要回線数 B:呼損率 数値:呼量(アーラン)
      B
    0.03 0.05 0.1
    N 1 0.031 0.053 0.111
    2 0.282 0.381 0.595
    3 0.715 0.899 1.271
    4 1.259 1.525 2.045
    5 1.875 2.218 2.881
    6 2.543 2.960 3.758
    7 3.250 3.738 4.666
    8 3.987 4.543 5.597
    9 4.748 5.370 6.546
    10 5.529 6.216 7.511
    ※回線専有型ご契約時のみの参考数値となります。