PBXのリプレイスの検討はいつする?
おすすめの選択肢は?
法定耐用年数が過ぎているPBX(電話交換機)を使い続けていませんか?
そのまま古いPBXを利用し続けるほど故障のリスクが上がります。顧客や取引先との窓口となる電話システムが万一故障した場合、企業活動に大きな影響を及ぼします。
今回は現在使っているオンプレ型PBXの法定耐用年数やサポート期間が過ぎそう、または過ぎている方向けに、リプレイス検討のタイミングやおすすめの選択肢について紹介します。
PBXのリプレイスを検討すべき3つのタイミング
現在問題なくPBXを使っている企業でも、以下いずれかの条件に当てはまる場合はリプレイスを検討するとよいでしょう。
①耐用年数を超えたとき
PBXは法令で耐用年数が6年と定められています※。法定耐用年数イコールPBXの寿命ではないため、法定耐用年数を超えて使い続けている企業も多くいます。しかし、経年劣化はしているため利用期間が長くなればなるほど故障のリスクは高まります。
②サポート期間が切れたとき
PBXの購入時、故障やトラブルに備えてサポートにも加入しているかと思います。しかしこのサポートも製品の販売から一定期間が経つとサービス終了となってしまいます。
サポート契約が切れたままPBXを使っていると、万が一故障した際の修理費用が高額になってしまったり、必要な部品が手に入らず修理すらできなくなったりします。またサポート契約が切れている場合は、これらの対応を自社で行わなければなりません。
③高額な保守費用が発生しているとき
オンプレ型PBXの場合、オフィスの移転や新設、社員数の増加などの際、PBXの設定変更や増設などが必要です。これらは自力で対応できないためベンダーに依頼しなければならず、その都度高額な費用がかかってしまいます。
PBXリプレイス時のポイント
PBXをリプレイスする際は、自社の従業員数や業務スタイルに合ったPBXを選ぶことが重要です。そのために費用や作業のコストが見合っているか、利便性が向上するかなどの観点でサービスを比較しましょう。
今回は、オンプレ型PBXとクラウド型PBXの2種類について、それぞれのメリットと特徴や、どのような企業におすすめかをご紹介します。
オンプレ型PBXのメリットと特長
オンプレ型PBXには、主に以下のようなメリットと特長があります。
カスタマイズ性が高い
オンプレ型PBXの最大の特長はそのカスタマイズ性の高さです。クラウド型PBXはベンダーが設けた規約や利用範囲内があるのに対し、オンプレ型PBXは自社のネットワーク内に設備や機器を設置しシステムを構築するため、予算やスペースがあればやりたいことを実現できます。
例えば外部からの不正アクセスに備えてセキュリティを強化する、アクセス負荷の増加に備えてシステムの性能を強化する、業務効率化のために他のシステムと連携するなど、自社にあった利用環境を構築可能です。
ただし実際は、予算の制限があるため優先順位をつけてできる範囲のカスタマイズに留まることも多いです。
カスタマイズの例
セキュリティを独自で充実させられる
外部からの不正アクセスやウィルス感染による情報漏洩、システムダウンなど、セキュリティ事故は年々多様化・巧妙化しています。オンプレ型PBXを利用する場合は自社でセキュリティ対策を行わなければなりません。しかしその代わり、自社のセキュリティポリシーに合わせた環境を構築できます。
外部システムとの連携が容易
自社でシステムを構築するため、業務で利用する他のシステムとの連携も独自に行えます。クラウド型PBXの場合、仕様による制限で希望する使い方が叶わないこともあるため、オンプレ型PBXの方が自由度が高いです。
メリット |
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デメリット |
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クラウド型PBXのメリット・特長
オンプレ型PBXに代替するサービスとして多くの企業での導入が進められているクラウド型PBXの主な特徴・メリットについて解説します。
初期費用が安い
クラウド型PBXはインターネット上で利用するため機器の設置や設備工事が不要です。そのため必要かわからない設備への過剰な投資を防止し、導入費用を抑えられます。また利用する人数や機能の増減に合わせて契約を変えることでコストを最適化できます。
導入期間が短い
導入期間が短く、すぐに利用開始できるのもクラウド型PBXのポイントです。一般的にオンプレ型PBXでは契約後に、要件定義、設計、構築、テスト、リリースのプロセスが必要なため導入まで数か月かかります。一方クラウド型PBXはベンダーからのヒアリング、使用感のテスト、契約、設定の流れとなり早くて数週間~1か月で利用を開始できます。
場所を問わず使える
クラウド型PBXはインターネット環境があれば利用できるため、オンプレ型PBXのように配線やネットワークの問題に縛られることはありません。そのためオフィスの自席以外に自宅や外出先でも外線の発着信や取り次ぎ、内線などが可能です。災害や悪天候による交通マヒ、育児や介護など、出社が困難な場合でも、自宅などからインターネットを通じてオフィスにいる時と同じような電話対応ができます。
スマートフォンを内線化できる
クラウド型PBXなら、社員のスマートフォンを内線化できます。これにより、電話機設置のコストを抑えることができるだけでなく、工場など電話機を設置できない環境でも電話が可能です。また、電話転送時も転送料金が発生しないので、通話コストも削減できます。
メリット |
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デメリット |
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自社にあったPBXの選び方
次に、ここまででオンプレ型PBXとクラウド型PBXそれぞれのメリットと特長をもとに、自社にはどちらのPBXがあっているかを考えましょう。何を重視するか、どのような要件を求めるかを整理するとスムーズに選択できます。
オンプレ型PBX | クラウド型PBX | |
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企業規模 | 単独拠点、大規模企業 | 単独拠点もしくは複数拠点、中小企業やスタートアップ企業 |
初期費用 | 数百万円 (設備機器の購入費用や工事費用がかかる) |
0円〜数十万円 (機器購入費や工事費用は不要、サービス契約費がかかる) |
運用コスト |
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メリット |
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注意点 |
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機能・特徴 |
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オンプレ型PBXの導入がおすすめなのは、セキュリティ対策に重きを置いている企業です。クラウド型PBXでもセキュリティ対策を取られていますが、それが自社が求めるセキュリティレベルを満たさない場合もあります。そのためより手間をかけてでも厳重にセキュリティ対策を行いたい場合は、オンプレ型PBXがおすすめです。
またカスタマイズ性が高いため、現在使用している他のシステムと連携させたい場合も予算が許せば希望する使い方を実現できるでしょう。
一方で、機器の購入や設備工事など導入にかかるハード面の初期費用を抑えて低コストで手軽に導入したい企業にはクラウド型PBXがおすすめです。
また外出先や自宅など、オフィスの自席以外の場所で電話対応したい場合やスマートフォンを内線化してコストを削減したい場合にもクラウド型PBXがおすすめです。自社ネットワーク内にPBXを構築すると、災害に管轄するすべての地域でシステムダウンするリスクがあるため、BCP対策の一環としてもクラウド型PBXは有効と言えます。
オンプレ型がおすすめの企業 |
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クラウド型がおすすめの企業 |
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まとめ
いかがでしたか?電話システムダウンなどのトラブルを回避するためにも、オンプレ型PBXは耐用年数を目安にリプレイスを行いましょう。
リプレイスの選択肢としては、導入のしやすさやメンテナンスの手間がかからない手軽さから、クラウド型PBXを選択する企業が増えています。クラウド型PBXはサービスによって独自の機能や特長がるので、自社の要件と照らし合わせながら検討を進めると導入がスムーズです。
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