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セキュリティパッチとは? 役割や管理の重要性、管理手順を解説

セキュリティパッチ
セキュリティパッチとは? 役割や管理の重要性、管理手順を解説

企業で取り扱うデバイスのOSやソフトウェアの脆弱性を修正し、セキュリティを強固に保つためには「セキュリティパッチ」が欠かせません。社内に存在する様々なソフトウェアのセキュリティパッチを適切に管理するには、具体的にどのように対応すればよいのでしょうか。
本記事では、セキュリティパッチについて、その役割や管理の重要性、管理手順などを解説します。

セキュリティパッチとは、OSやソフトウェアなどの脆弱性・問題点を修正するプログラム

セキュリティパッチとは、公開済みのOSやソフトウェア、アプリケーションなどで発見された脆弱性や問題点を修正するプログラムです。情報セキュリティにおける脆弱性とは、プログラムの不具合などによって発生した欠陥を指します。その役割から、セキュリティパッチは「修正プログラム」とも呼ばれています。

セキュリティパッチは、OSやソフトウェアに脆弱性・問題点が発見された場合に、ベンダーから配布されるのが一般的です。Windows製品で毎月Windows Updateという機能によって適用される、Windowsのセキュリティ更新プログラムなどが代表例です。

セキュリティパッチが提供されるのは、パソコン用のソフトウェアなどだけではありません。サーバー用OSやスマートフォン用OSなどでも、セキュリティホールやそのほかの問題点を修正するためのセキュリティパッチが配布されています。

セキュリティパッチの役割

OSやソフトウェアなどのセキュリティを保つために欠かせないセキュリティパッチには、様々な役割があります。下記の4点は、セキュリティパッチの代表的な役割です。

脆弱性の修正

セキュリティパッチは、OSやソフトウェアなどの脆弱性を修正することでシステムの安全性を向上させる役割を果たしています。

OSやソフトウェアでは、開発当初には想定されていなかったセキュリティ上の脆弱性や欠陥が発見されることがあります。それらを放置すると、マルウェアやランサムウェアの攻撃に対して無防備な状態となり、最悪の場合には情報漏洩が発生しかねません。

新たなセキュリティ上の脅威への対応

OSやソフトウェアなどの脆弱性の修正だけでなく、新たなサイバー攻撃の手口などが登場した際に、それに対応するためのアップデートもセキュリティパッチとして提供されます。

最新のセキュリティパッチを適用し続ければ、多様化する情報セキュリティの脅威やサイバー攻撃に対してもシステムを保護することが可能です。

セキュリティ対策の均一化

セキュリティパッチは、従業員のセキュリティ対策の均一化という役割も果たします。

一般的に、多数の業務用パソコンを使用する企業では、セキュリティ対策は情報システム部門が一括して担っています。業務用パソコンのセキュリティ対策を使用者それぞれに任せると、セキュリティ対策のレベルにばらつきが出てしまうためです。そこで、情報システム部門が一括してセキュリティパッチを適用することで、業務用パソコンのセキュリティ対策の均一化ができるようになるのです。

システムのパフォーマンス向上

セキュリティパッチを適用することで、OSやソフトウェアなどのパフォーマンス向上にもつながります。

セキュリティパッチによって、バグを修正したり、システムのパフォーマンスが従来よりも向上するようにプログラムを修正したりすることも可能です。システムの安定性が向上し、ソフトウェアなどをよりスムーズに機能させられるようになります。

セキュリティパッチ管理の重要性

企業のセキュリティ対策を万全にするためには、社内で利用しているソフトウェアなどのセキュリティパッチの情報を収集し、随時適用していくセキュリティパッチ管理が重要となります。セキュリティパッチ管理を行うことで、日々発見される脆弱性や問題点に迅速に対応して、情報資産に被害が出るリスクを最小化できるようになるためです。

セキュリティパッチ管理を行わなければ、端末ごとのセキュリティ対策のレベルにばらつきが生じ、脆弱性や問題点へ適切に対応できているかどうかもわからなくなるというリスクもあります。さらに、サイバー攻撃を受けた際に、それが脆弱性に起因しているのか、そのほかの要因があるのかといった原因究明や対策に余計な時間がかかる可能性もあります。

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セキュリティパッチ管理の手順

社内のすべての端末のセキュリティパッチ管理を行うのは、簡単ではありません。セキュリティパッチ管理は、下記の3段階の手順で実施するのが一般的です。

1.脆弱性に関する情報の収集

セキュリティパッチ管理では、最初に脆弱性に関する情報を集め、自社での対応が必要かどうかを確認しましょう。

脆弱性に関する情報は、ベンダーから提供される情報のほか、JVNなどの脆弱性データベースでも公表されています。また、IPA(情報処理推進機構)の公式Webサイトにも脆弱性情報が載っており、随時更新されています。確認が必要な情報量が多く自社の担当者では対応できそうにない場合は、脆弱性診断サービスを利用するのもお勧めです。

脆弱性が見つかったら、OSやソフトウェアなどのベンダーからセキュリティパッチが配布されているかを調査します。セキュリティパッチが配布されている場合は、自社のシステムにセキュリティパッチが適用できる状態かどうかも確認してください。

2.パッチテストの実施・適用

セキュリティパッチが適用できる状態であることが確認できたら、すぐに適用するのではなく、パッチテストを行いましょう。セキュリティパッチを適用することで、既存のシステムにエラーが生じる可能性もあるためです。

テスト用の予備の環境を用意して、パッチ適用後の動作確認を行った上で、問題がなければ実際に業務で使用している環境に適用するようにしてください。

3.適用後の状態の確認

セキュリティパッチの適用が完了したら、すべての端末に問題なく適用できたかどうか、不具合が生じていないかどうかを確認します。実際に端末を使用している従業員からヒアリングするのも有効です。

適切なセキュリティパッチ管理を行って、情報資産を守ろう

セキュリティパッチを随時適用してOSやソフトウェアなどの脆弱性に対応することは、企業の情報資産を守るために必要不可欠です。セキュリティパッチ管理は、常に最新の情報を収集する必要があるため煩雑な業務ですが、適切な管理を実施していきましょう。

セキュリティパッチは社内のすべての端末で漏れなく適用しなければなりません。そのため、使用者である従業員任せにはせず、情報システム部門が一括で管理するのが一般的です。効率的なセキュリティパッチ管理を行い、さらに情報セキュリティをより強固に保つためにも、情報資産を適切に管理できるツールの導入をお勧めします。

情報漏洩対策やIT資産管理を総合的に支援する「MaLion」シリーズなら、システム上でWindowsの更新プログラムやセキュリティパッチの適用状況を把握できます。また、管理者側から更新プログラムやセキュリティパッチを一斉に適用することも可能です。ただし、更新プログラムやセキュリティパッチが最新版かどうかの確認はできないという点にはご留意ください。
さらに、端末へのセキュリティポリシー設定、違反者の警告通知、個人情報ファイル制御などの機能によって社内での情報漏洩を防ぎ、従業員に対する不正操作の警告表示もできます。セキュリティパッチ管理や情報セキュリティ対策にお悩みの場合は、ぜひ「MaLion」シリーズの導入をご検討ください。

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