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【コラム】『ロマンとそろばん』~ソフト会社CEOの独り言~

第7回 メンズ・ビー・アンビシャス(男性諸君よ、大志を抱け) 2014年5月21日配信

ここ何年か「肉食系女子、草食系男子」という言葉をよく耳にする。

「草食系男子」の方は最近の若い男性を見ればなんとなく理解できるが、今一女性の方がピンとこなかったのでネットで調べたら、「肉食系女子」とは恋愛やセックスを手中に収めるため、自ら積極的に行動する女性を意味するそうだ。

なんとも勇ましい内容だ。そう言われれば確かに最近、女性の行動が少なからずそのように感じられることもある(……スミマセン)。本コラムをご覧の皆さんもそのように感じられることがないだろうか?

昨今はビジネスの世界でも女性がまことに力強い。弁も立つし頭の方もとてもスマートだ。度胸も愛嬌もある。おまけに美人が多い。毎日の通勤電車でいつも感じることだが、若い男性諸君が私より背が高いのは納得できるが、この頃は女性も背が高い人が多いので困る。平均的な団塊世代身長の自分としては、電車の中はしばしば劣等感に襲われるいやな空間となる。ま、これはさておき。

数年前、リクルート活動の一環として、2日間に渡り80名程の大学新卒者向け企業説明会を開いたときのことだ。一通り会社の説明を終えた後、学生を円卓に6名ずつ着席させ学生だけのフリートーキング・タイムを設け、その様子を私やリクルーターが観察して意欲がありそうな積極的な学生を探し出すという趣旨のプログラムを実施したときのことだ。

驚いたことにすべての円卓で同じような結果となった。

まずフリートーキングで口火を切るのは決まって女性だ。男性の方といえば、ただおとなしく見守っているだけ。沈黙が続くと女性の方がしびれを切らして自然と司会を買って出る。一人ずつ臨機応変に「あなたはどう?」とばかりに質問をしながらその場を仕切っていく。これが実にテキパキとしている。男性の方は指名されたので仕方なさそうに話し出す。まさにどの円卓も判で押したように同じ状況だった。

後日、内定を出した学生を会社に招いて一人一人面談したときのこと。

彼らに希望する職種を聞いたところ、これがまた実に興味深い。会社の募集職種は営業職と技術職、それにマーケティング職だったが、男性はほぼ全員がソフト開発を希望。IT会社なので開発をやりたいのはわかるが、一人ぐらい営業やマーケティング職の希望者がいないものなのか? これでは男性全員がデスクワークになってしまう。

これに対して驚いたことに女性は何と全員が営業職希望。全員が、である。なぜ営業職希望なのかを聞いてみると、曰く、外に出て大勢の人とコミュニケーションできるのが楽しい、興味がある。営業で商品を売りたいというのは二の次ということだった。

いつから女性がこんなに変わってきたのだろうか? それにしても男性はちょっと精彩を欠いているのではないかと思う。

いつかテレビ番組で見たが、街を歩いている若い女性にインタビュアーが「将来、貴方より給料が安い男性でも結婚の対象になりますか?」と質問をしたところ、「自分より給料が高くなければいやです。結婚の対象にはなりませ~ん」との答えたのに対して、男性は「どちらでも構わない」との答え。まったく最近はどうなっているんだ、と首をかしげたくなる。

社内を見渡しても女性社員の方が、元気があるような気がしてならない。朝礼で練習している「おはようございます」「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」「失礼します」の声掛けも、実践の場では女性の方が断然声が大きい。男性諸君は下向き加減に小声で挨拶する程度だ。何がそのようにさせているのか“真相深層”がさっぱりわからない。

お隣の韓国でも同じ現象が起きていると韓国の友人が言っていた。

ご存じのように韓国は儒教の国で男尊女卑が最も進んだ国と言われている。今日でも60歳以上の世代は未だ男尊女卑を信じているとのこと。よく友人から聞かされたことであるが、昔から韓国では夫婦の間に男の子が生まれたら大当たりを意味する「ストライク」、女の子だったら外れを意味する「ボール」というように比喩されていたとのこと。将来、男の子は一家の大黒柱となり役立つが、女の子は家計の役には立たず結婚して家を出て行く程度、という意味だそうだ。

しかし、最近はこれが逆転。日本と同様に女性が男性以上にパワーを持ち始めて社会の多様な場で活躍しているとのこと。また韓国では、日本に先んじて女性の国家元首も誕生している。もしかしたら、韓国では日本以上に女強男弱時代が到来しているのかも知れない。

ここ何年間か、「女性をうまく活用できない会社に未来はない」と言われ久しい。しかし、今どきの女性の活躍ぶりを見る限り、会社がそれ程フォローしなくても、女性自らがスキルを磨き強くなっているので、そんな心配は無用かもと思うようになってきた。

新聞や週刊誌に「リケジョ」とか「山ガール」とか「歴女」などの見出しが躍っていることがあるが、これは今まで男性しかいなかった世界に、急に女性が参入して活躍し始めていることで、そんな言い方をされるようになったのだろう!

どこかのブログで、「男性が一生懸命汗をかき働いていばらの道を開拓してきたおかげなのに、女性は何も努力せずに楽な位置からのこのこやってきて、ちょっと自分にもできそうだと言って男から仕事を奪うのは許せない……」と書いてあったが、私はこれを見て思わず吹き出してしまった。と同時に、この頃の女性のスキルやパワーをまったく理解していない男性がいることにたいへん驚いてしまった。

私自身、男だ! 女だ! と分けるのは決して本位ではないが、内心(自分も男なので)最後に勝つのは男だ(になって欲しい)、もっと自分に自信を持て!と応援しつつも、おとなし過ぎる近頃の男性諸君を見ているとちょっともどかしい。「なんとかしろよ!」と愚痴の一つも言いたくなる。

高度な教育を受けIQはそれなりに高いと思われるが、厳しい世の中を渡って行くのに必要な「コミュニケーション能力」や「社会的スキル」「判断力」など自分の頭で考えて行動していかなければならないEQ(心の知能指数)が磨かれていないように思えて仕方がない。

そんなことで私自身、最近は女性ではなく男性をうまく活かしきれない会社の方がだめになる、のではと気持ちまで変わってきた。

男性諸君、もっともっと頑張って男の魅力を見せ付けようではないか!
「メンズ・ビー・アンビシャス」 男性諸君よ、もっと大志を抱け、だ。

株式会社インターコム
代表取締役社長 高橋 啓介


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