【コラム】『ロマンとそろばん』~ソフト会社CEOの独り言~

第53回 ホワイトデーを楽しむ 2018年3月22日配信

今日は3月14日、そうホワイトデーだ。

若いころはあまり年中行事に興味がなかった私も、年齢を重ねるにつれ毎年の行事を楽しめるようになった。元旦に家族が集まり、お盆には墓参りに行きたい。9月の私の誕生日には幹部社員がランチ会を開いてくれる。12月には孫たちとのクリスマス会も楽しみだ。

そういう行事はそれぞれ仕切ってくれる人がいるから続くのである。しかし誰も仕切らなくても続いているのが、2月14日のバレンタインデーと3月14日のホワイトデーである。これはお菓子メーカーのマーケティング戦略が功をなして日本全国に根付いてしまった。

先日、あのゴディバが「日本は義理チョコをやめよう」という日経一面を使って新聞広告を出していたのを見た。意図は「バレンタインデーではあげる側が楽しんでほしい。だから義理チョコはもう無理しないで」ということらしい。何ともおもしろい発想である。

高級なゴディバだから出せるなんとも粋なメッセージである。

さて、私のバレンタインデーは結構楽しい一日になる。いつものように会社の会長室にいると、ポツリポツリと女子社員がチョコレートを届けてくれる。「いつもありがとうございます」などと書かれたカードがついていたりすると目じりが下がることも。

もらったチョコレートは机の端に集めておくが、昼休みの散歩から戻るとまた包みが増えていたりする。社外の女性たち(主に営業)からもいただくので結構な数になる。ちなみに今年は15個だった。私はそれが義理かどうかなど考えたりはしない。

はっきりしているのは、恋愛感情ではないということだけだ。

さて、これからが大変である。誰にもらったのかを正確に記録しておかないとホワイトデーでお返しができなくなってしまう。また、3月14日までに何をお返しにするかを決めて、自分で用意しなくてはならない。

以前はクッキーなどの洋菓子をデパートで選んでいたが、ここ数年は少し変わった物を選んでいる。人気のハンドクリーム(ロクシタン)は何年も贈ったから今年はやめよう。高級な石鹸やシャンプーも良いが、もっと何か面白い物はないかと散々検討し、今年は「コーヒーリキュール」に決めた。そう、コーヒーの味がするお酒である。

これを初めて知ったのは、銀座にあるイタリアンレストランで食べたデザートである。甘く冷たいアイスクリームの上に、温めた苦いコーヒー味の液体がかかっていて、混ぜながら食べると何ともすばらしく美味しかった。さっそくお店の方にその正体を聞き「コーヒーリキュール」だと教えてもらった。当然、その後自らもコーヒーリキュールを購入して真似して楽しんだことも。

ホワイトデーに、これならきっと女性は喜ぶだろうと考えた。

そうと決まれば、後はいつものAmazonで購入するだけだ。Amazonでは、高級そうな「パトロンXOカフェ」というのが目についた。「100%天然コーヒーの香りとコク」とも書かれており、おそらく美味しいのだろうとこれに決めた。

購入すると私はプライム会員だから翌日には届いた。しかし届いたものを見てびっくり、何と大きな段ボール2つに、想像を超えた大きさのコーヒーリキュールの瓶がしっかりとプチプチに包まれ15本入っていたのだ。私はせいぜい250ミリリットルくらいを想像していたが、実物は750ミリリットルでブランデーのような重たい瓶に入っていた。

明らかに大きさを確認し忘れたのだ。「困った!」その大きな段ボールを見て、ため息がでた。これを会社に運ぶのも大変だけど、これをもらった女性達は電車で持ち帰るのがもっと大変だろうな!

迷惑になるのではないかと心配にもなってきた。

しかし、あの美味しさは特別だし、大は小を兼ねるとも言う。段ボールは車で運べば良いし、女性達は少々重くても喜んでくれるだろうと思い直した。

そして今日やっとホワイトデーでお返しをすることができた。その後の感想などは、おいおい聞くことにしよう。

今年のホワイトデーも「あげる側の喜び」を十分楽しませてもらった。

株式会社インターコム
代表取締役会長 CEO 高橋 啓介


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