【コラム】『ロマンとそろばん』~ソフト会社CEOの独り言~

第55回 メロンの美味しい食べ方、教えます! 2018年5月23日配信

私が公認プロモーターをしている生まれ故郷の千葉県南房総市は、美味しい魚やフルーツ、そして早咲きの花が有名である。今回はその中でも超美味しいメロンの話をしよう。

メロンといえば北海道の夕張メロンが有名だが、生産量No.1を誇る茨城県をはじめ、今では熊本県や静岡県のような温暖な地域で生産されているとのことである。南房総市もとても温暖で美味しいメロンを作っている。

メロンは最近ではスーパーなどでも販売され、誰でも手軽に口にできるようになった。それでも他のフルーツに比べればまだまだ高級である。

初めて南房総市のメロンを知ったのは、3年前に市役所を訪れたときである。職員の方からふるさと納税の返礼品として、一番人気があるのはメロンだと教えてもらった。どうやらとても高級なメロンらしい。

普段、高級メロンを1玉自分で買って食べるような贅沢はしないが、ふるさと納税を活用すれば、生まれ故郷に恩返しができ、話題のメロンがどんな味なのかを知ることもできるというわけで、早速ふるさと納税のメロンを申し込んだ。

待つこと数か月、3月のある日メロンが届いた。

宅配便の蓋を開けてみると、そこには見るからにずっしりと重い大玉の逸品が顔を見せてくれた。薄いモスグリーン色をしたマスクメロン系の立派なアクアメロンだ。

なんでもこのメロン、1本の枝から1個の実だけに間引きし、養分を集中させて育てた超高級メロンで、とても甘みが強く美味しいとのことである。

箱の中には小さなタグが入っていて、食べごろは届いた日から1週間ぐらいが目安、食べる前に3時間冷やすと記してあった。

それからは我が家の一番目につくところに置いて毎日がカウントダウンである。そしてタグの日付に従い完熟したころを見計らって、いよいよ「今日食べよう」という日を迎えた。

まずは説明書通りに冷蔵庫で3時間冷やす。次にメロンのカットだが、以前テレビ番組で取り上げられていたメロンの一番美味しい食べ方を真似することにした。

それはメロンを縦に切るのではなく、大胆に真横からナイフを入れ真っ二つに分けて、2分の1個をそのまま食べるということだ。

今、同居の家族は、私と奥方の二人だけなのでちょうどよい。ツタの付いている上の半分が奥方の分で、その下半分が私の分である。

なんでもメロンは下半分に糖分が集中しているので、より美味だとのことである。奥方にはそんなことは告げず、私は黙って下半分を自分の前に置く。汁をこぼさないようフォークでわたにある種だけをやさしく取り除く。このとき、「できるだけ汁をこぼさないようにすることが肝心である」とテレビで言っていた。

いよいよそれを食する瞬間がやってきた。

大型のスプーンを使って汁をこぼさぬよう注意して、「グジュッー」と音を立てながら一気に口に運ぶ。

「旨い!!」

夢中で皮ぎりぎりのところまで食べ尽くし、最後に汁まで飲み干す。これが、私流メロンの一番美味しい食べ方である。何ともゴージャスな食べ方であろう。

ご興味がある方はぜひお試しあれ。
「メロンの美味しい食べ方」を一生涯自慢できること請け合いである。以来、毎年この季節には美味しいメロンを食べている。

現在、当社は会社創業35周年目である。そんな年度末の3月に思いついた。

そうだ! せっかく35周年なのだから、これを祝う意味でも、また社員とその家族に感謝する気持ちも込めて、「全社員に食べてもらおう!」と、メロンを贈ることを思い付いたのである。

実は20周年のときは蘭の花を、25周年ではチーズケーキを贈ったことがあり、そのことを思い出し、私の大好きなメロンなら皆も喜ぶだろうと思った。

さて、メロンと決まれば、メロンの買い付けだ。なんせ140個のメロンだから大変だ。早速社員と車で向かったのは、南房総市で大規模にメロンを生産している安田農園である。市役所の職員も来てくださり、味、大きさ、納期と価格を確認して発注したのである。

全員にLサイズを大奮発した!

メロンの箱の中には、安田農園のパンフレットと一緒に、社員のご両親やご家族に向けて私からの感謝の気持ちを記した簡単な手紙も同封してもらうことにした。すべてはトントン拍子で進んだが、期待した割引は一切なかった。また同行した皆への土産もない(実は後で私だけこっそりいただいたが)。まったくである!! どうやら、安田の親父さん、「損して得取れ」のことわざは知らないらしい。

メロンが届いた翌日から、社員より、「旨くて感動しました!」とか、「会長の言う通り半分に切って、私(男性社員)が下半分を食べました!」とか、「奥さんに下半分取られました!」とか、「子供たちに全部食べられてしまいました!」など、大勢の社員からお礼のメールや嬉しい言葉をもらい、私自身も本当に贈ってよかったと嬉しくなってしまった。

また、社員のご家族やご両親からも、何通か直筆のお手紙をいただいた。
私にとっては大満足の35周年の贈り物ができた。やはり贈り物は、贈る側が楽しい。

さて、私が南房総市から公認プロモーターという公職を仰せつかったのは2年前だ。南房総市の知名度の向上やイメージアップ、あるいは移住の促進などのために何か役立つことをやって欲しいということで市から委託されたのである。

この2年間考えてはいても、これまで何一つお役に立てることをしてなかったため、ちょっと心苦しさを感じていた。

しかし今回、少しは役に立っただろうか。メロンの箱には安田農園のパンフレットも入れておいたから、リピーターができるかも。また、家族でメロン狩りにも行ってくれると嬉しい。このコラムの読者様が南房総市やメロンに興味を持ってくれたら良いななどと、嬉しい余韻を楽しんでいる。

安田農園

株式会社インターコム
代表取締役会長 CEO 高橋 啓介


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