コラム

ペーパーレス化のメリットは? 推進する際のポイントを紹介

働き方改革

ペーパーレス化とは、紙の資料や書類を廃止し、データとして保管・管理することです。リモートワークの普及や働き方改革の推進、DX推進など企業を取り巻く環境が大きく変化するなかで、多くの企業がペーパーレス化を進めています。

ペーパーレス化の必要性を感じつつも、紙の資料や書類を扱い続けている企業もあるのではないでしょうか。そこで今回は、ペーパーレス化のメリットやペーパーレス化の進め方などについて解説します。

ペーパーレス推進の現状と課題

電子帳簿保存法の改正や働き方改革などの施策からわかる通り、政府はペーパーレス化を推進しています。

それにもかかわらず、ペーパーレス化が進んでいない企業は一定数存在します。ペーパーレス化を実施しない背景として、どのようなことがあげられるのでしょうか。

まずはペーパーレス推進の現状や課題について解説します。

ペーパーレス化が進んでいる企業はまだ半数程度以上

ペーパーロジック株式会社発表の「ペーパーレス化に伴う2023年度予算」に関する調査によると、52.4%の企業が2022年に社内のペーパーレス化の推進を実施したとの結果が出ています。

この調査は、経営先・勤め先が東京の107名を対象に行われたものです。

出典:ペーパーロジック株式会社「「ペーパーレス化に伴う2023年度予算」に関する意識調査

ペーパーレス化が進まない企業の背景

ペーパーレス化に取り組む企業が増加している一方で、ペーパーレス化が進んでいない企業も存在します。ペーパーレス化が進まない理由として、下記の項目があげられます。

  • システム導入などの初期コストがかかる
  • ITリテラシーが低く抵抗感が強い
  • システムトラブルのリスクが気になっている
  • ペーパーレス化の必要性を感じておらず意欲が低い
  • 慣れている方法を変えたくないという従業員が多い

これらの理由には、「ITはよくわからないもの」という意識が垣間見えます。

しかし、取引先にペーパーレス化を推進する企業が増えていけば、いずれは自社でも対応せざるを得なくなるでしょう。今のうちにペーパーレス化のメリットや安全性を把握し、少しずつペーパーレス化を取り入れることが大切です。

ペーパーレス化の5つのメリット

ペーパーレス化を進めるメリットとして、下記の5つがあげられます。

  • 業務効率化につながる
  • コスト削減になる
  • 働き方の多様化に対応できる
  • セキュリティ対策になる
  • 企業イメージが向上する

「ペーパーレス化は不要」と安易に決めてしまう前に、これらのメリットについて把握しておきましょう。

①業務効率化につながる

ペーパーレス化の大きなメリットの1つは、業務効率化につながることです。紙の書類は印刷したりファイリングしたりする必要があり、何かと手間がかかります。

膨大な書類の山から必要なものを探すのにも時間がかかる上、会社にいるときにしか書類が確認できないため外回りや出張のときも不便です。

ペーパーレス化を進めておけば、書類がすべてデータとして保管されるため、簡単に共有・検索できます。

さらにクラウドストレージを導入すれば、社外から必要な書類にアクセスしたり決裁をオンラインで完結したりもできるようになるので、リードタイムを削減できます。

②コスト削減になる

ペーパーレス化を進めることは、コスト削減にも役立ちます。紙の書類を取り扱う場合、紙代や印刷代、コピー機のメンテナンス代など様々なコストが発生します。

また、紙の書類が増えるたび、保管スペースも拡大しなければなりません。会社によっては書類保管用に倉庫をレンタルしている場合もありますが、ペーパーレス化を進めれば、これらのコストがかからなくなります。

③働き方の多様化に対応できる

ペーパーレス化により、多様な働き方を実現しやすくなります。テレワークを導入していても書類や資料が紙のままだと、書類や資料を確認したいときは会社に出向かなくてはなりません。

ペーパーレス化を進めておけば、オンラインで書類や資料を共有できるだけでなく編集や決裁までできるので、テレワークでも滞りなく業務を進められます。

④セキュリティ対策になる

ペーパーレス化を進めると、セキュリティが強化できるのもメリットです。紙の書類だと回覧中に権限のない人に見られてしまったり、紛失・持ち出し・改ざんなどのトラブルが起こったりする可能性があります。

書類をデータ化すればアクセス権限や編集権限を設定できるため、情報漏洩や改ざんなどのリスクを軽減できます。

また、紙の書類のように劣化したり汚れたりしないので、「過去の情報を確認したいのに読めない」といった問題も防げます。

⑤企業イメージが向上する

ペーパーレス化によって、企業イメージが向上する可能性もあります。企業では毎日多くの書類や文書、資料が作成されるため、すべてを印刷しているととてつもない量の紙が消費されます。また、不要になった書類や資料を処分する際に発生するゴミの量も膨大です。

ペーパーレス化を推進すれば、紙の消費やゴミの発生量を抑制し、SDGsに取り組む企業としてアピールできます。

ペーパーレス化の進め方

ペーパーレス化には様々なメリットがありますが、適切な手順で進めないと上手く行かなくなる可能性があります。

ペーパーレス化を成功させるためにも、基本的な進め方を知っておきましょう。

ペーパーレス化への理解を深める

ペーパーレス化を進める際には、まず現場の理解を得ることが重要です。ペーパーレス化を進めるにあたっては、新たなシステムやツールを導入したり、これまでのやり方を刷新したりする必要があり従業員に負担がかかります。

現場の状況を考慮せずに無理に推し進めると、従業員の不満が募ってしまうため、ペーパーレス化を進める理由や必要性、メリットなどを丁寧に説明しましょう。データを用いて費用対効果を示し、最終的には従業員も恩恵を得られることを伝えるのも効果的です。

部分的にペーパーレス化を開始する

最初から社内全体をペーパーレス化すると従業員に負担がかかってしまうため、部署単位、業務単位、特定のプロジェクトのみなど部分的に始めましょう。

初手で失敗すると、それ以降ペーパーレス化を進めるのが難しくなるため、取り組みやすいところから始めるのがポイントです。

ペーパーレス化の進め方やメリットを伝えるために、まずは役員会議資料をペーパーレス化するといったように、経営層が自ら実践してみせるのも良いでしょう。

ITツールを導入する

ペーパーレス化を実現するには、書類や資料をデータ化し管理するためのITツールが必要です。様々なITツールがあるため、費用や機能を比較して自社に合うものを選びましょう。

また、機能が豊富にあったとしても、使い方が複雑すぎて現場の従業員が使いこなせない場合があります。トライアルで一定期間利用してみて、無理なく扱えるかどうかもチェックしておきましょう。

まとめ

企業を取り巻く環境の変化により、多くの企業が社内のペーパーレス化に取り組んでいます。取引先の多くがペーパーレス化を実現すれば、いずれは自社も対応せざるを得なくなるでしょう。

また、ペーパーレス化には業務効率化やコスト削減などのメリットもあるので、今のうちから取り組んでみることをお勧めします。

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