FAX誤送信はなぜ起きる? ~FAX誤送信への最適な対策をご紹介~

企業の連絡窓口のひとつであるFAX。利用頻度が上がるほどリスクが高まるのが誤送信の問題です。FAXは一度送ってしまうと取り消すことができないため、大きなトラブルの引き金になってしまいます。今回は、FAXの誤送信が発生する原因やその問題を放置しておくことのリスクから、誤送信を防ぐための基本対策までご紹介します。
FAX誤送信が発生する主な原因
FAXの誤送信は、多くの場合人為的なミスによって思いがけず起こります。まずは主な原因3つをご紹介します。
番号の入力ミス
FAX機や複合機にFAX番号を手入力する場合、FAX番号の読み間違いや数字ボタンの押し間違いによって入力ミスが発生します。FAX送付時間の締め切りが迫っていたり、業務の合間に慌てて送ったりするとそのミスの発生率はさらに上がります。忙しさや慣れた業務だという慢心による確認不足がその要因と言えます。
アドレス帳(登録番号)の設定ミス
FAX番号の入力ミス防止や業務効率化にはアドレス帳の活用が有効です。しかし、アドレス帳の登録時にFAX番号や企業名を間違えてしまうと、元も子もありません。一度誤って登録したFAX番号は、誤送信先からの指摘や送信エラーなどがない限り気が付くことが難しいです。また、FAX番号が変わった場合の更新漏れも誤送信を引き起こします。
誤った書類の送付
FAX番号の間違いだけでなく、送付する書類の間違いも誤送信の一因です。特に複数社分のFAX原稿を作成して、まとめて送信作業をしようとすると、送るべき書類の取り間違いが発生します。それが重要な書類の場合、大きなトラブルを引き起こすことになります。
FAX誤送信が招くリスク
FAXは一度送信されてしまうと、受信先が破棄しない限り取り消すことができません。FAXの誤送信は本来の送り先に届かないだけでなく、第三者に渡ることとなり、様々なトラブルの元となってしまいます。
機密情報の漏洩
FAX誤送信におけるもっとも深刻なリスクは機密情報の漏洩です。送信先や書類を間違えてしまうと、顧客情報や取引先データなど、本来社外に出してはいけない情報、あるいは契約や経営戦略に関わる情報が意図しない第三者に渡ることになります。
信頼の喪失
誤送信が発生した場合、誤送信先と本来の送信先だけでなく、すべての関係先の信頼喪失につながります。誤送信事故の規模や内容にかかわらず、情報管理や危機管理の甘さが露呈することとなり、企業の印象は低下するでしょう。
業務の遅延
FAXの誤送信が発生した際、その発見が遅れることもあります。送信失敗のエラー表示や、間違った送付先に送ってしまっていることに気が付かず、再送までの時間ロスになります。その間、本来進んでいるはずの業務が止まる、正しい宛先・正しい書類の再送に手間がかかるといった、業務の遅延につながります。
悪用のリスク
万が一、誤送信した情報が悪意のある第三者に渡った場合、その情報を悪用されるリスクも生じます。取引先データをリークされたり、顧客情報を不正に利用されたり、様々な方面で被害が発生しかねません。このような場合、信頼の喪失だけでなく、企業の社会的責任が問われる可能性があります。
金銭的な損失
FAX誤送信で情報漏洩事故が発生した場合、関係先企業への補償や弁護士費用など、その対応に多額の費用が掛かる場合があります。また、信頼喪失による売り上げ減少も間接的な損失の一つです。
FAX誤送信を防ぐための基本対策
FAXの誤送信防止に有効な基本対策をご紹介します。
宛先番号の確認徹底と二重チェック体制
FAX誤送信防止の基本は、FAX番号を間違えないことです。送信担当者が宛先とFAX番号の確認を徹底することはもちろん重要ですが、1人で行うには限界があります。すぐに始められる対策として、送信担当者がFAX番号を入力したあと、別の人がそのFAX番号を確認する二重チェックの仕組み・ルール化を推奨します。チェックの際、入力した番号を声に出して読み上げるのも効果的です。
送信先登録時の慎重な操作
アドレス帳の登録作業を慎重に行うことも重要です。登録した社名とFAX番号が一致しているか、複数人でチェックしましょう。また、取引先のFAX番号が変わる可能性も忘れてはいけません。定期的にアドレス帳を見直し、最新情報に更新されているかチェックすることも不可欠です。
社員への定期的な教育と意識向上
社員の定期的な教育で、社員全員がFAX誤送信のリスクを理解することも基本対策のひとつです。業務への慣れはミスを助長します。合っている、いつもやっているから大丈夫、という思い込みでミスが発生したり、発生後の発見が遅れたりします。定期的に研修を行うことで意識の向上を図りましょう。
FAXをクラウドサービスへの移行
担当者の心掛けや二重チェック体制への変更は基本対策として重要です。しかしこれらは労力がかかります。担当者の負担も軽減しながら誤送信を防止するなら、FAXのクラウドサービスへの移行が最適です。誤送信防止機能で二重チェック漏れを防ぎます。送信エラーにいち早く気が付いたり、ログデータから送信履歴を追跡したりすることも可能です。さらに、FAXを取りに行ったり振り分けたりする手間もなくなるため、業務効率化にもつながります。
クラウドFAXサービス導入のメリット
FAXの誤送信防止や業務効率化、ペーパーレス化を目的に、クラウドFAXサービスを導入する企業が増えています。クラウドFAXサービス導入の主なメリットは以下の4つです。
誤送信リスクの低減
クラウドFAXサービスは、サービスによって様々な誤送信防止機能が搭載されています。宛先入力時の警告表示や送信前のプレビュー表示、Web上で上司が二重チェックをしてから送信する上司承認などによって、ミスがに気が付きやすく、ヒューマンエラーの発生を抑えます。
コスト削減
物理的なFAX機や複合機からクラウドサービスへと移行することで、ペーパーレス化を実現します。そのため、印刷用紙やトナー代、専用回線の工事費や契約費、FAX機・複合機のメンテナンス費などの運用コスト削減につながります。オフィスの移転・縮小がスムーズです。また情報システム部門がいなくても運用できる点もメリットの一つです。
業務効率の向上
クラウドサービスはインターネット環境があればどこでも利用できます。そのため、自席にいながらFAXの送受信が可能です。受信FAX確認のために自席とFAX機や複合機を往復する必要がありません。送信元のFAX番号をもとにFAXを自動で振り分けできるため、仕分けの手間もなくなります。電子化したFAXは検索も簡単です。必要なFAXを探す手間や時間を大幅に削減します。
また、自宅(在宅勤務)や外出先(リモートワーク)でもFAXの確認や送受信が可能です。業務効率が向上し、場所に縛られない働き方を実現します。
セキュリティの向上
クラウドFAXサービスは、誤送信防止機能以外にも、通信の暗号化やIPアドレス制限などで不正アクセスを防止します。また紙のFAXは誰でも閲覧できる状態なのに対し、クラウドサービスで電子化することでFAXや保管先へのアクセス制限を設けることも可能です。また、操作ログを取得することで、万一事故が発生した際の原因究明や対応の迅速化につながります。抑止力としても効果的です。情報漏洩のリスクを低減し、安全なFAXの送受信や管理が可能です。
FAXクラウドサービスなら「まいと~く Cloud」
FAXの誤送信は情報漏洩や信頼の喪失などのリスクがある重大な事故です。このような事故が起こる前に、業務の見直しや仕組みの改善に取り組みましょう。
担当者の負担軽減と誤送信の防止を両立させるなら、クラウドFAXサービス「まいと~く Cloud」の導入がおすすめです。「まいと~く Cloud」は、累計導入実績16,000社の「まいと~く」サーバーシリーズをクラウド化した送受信対応サービスです。導入や運用の負担がかからず、情報システム部門がなくても簡単にFAXを電子化できます。