コラム

リモートアクセスとは? 接続方法の種類、メリットや導入手順を解説

リモートアクセス

多様化が進む近年のビジネスシーンを支える技術として、リモートアクセスが活用されています。リモートアクセスは、既存の従業員の業務効率化に貢献するのみならず、事情があって出社できない経験者層の再雇用にも役立つ技術です。

今回はリモートアクセスの特徴や、最大限活用するために知っておきたい、メリットや導入手順を解説します。

リモートアクセスとは何か

リモートアクセスとは、自宅やサテライトオフィスなどから手元のパソコンやスマートフォンを使用して、社内のネットワークやパソコンに遠隔接続することを指します。

リモートアクセスによって実現できる業務は、下記の通りです。

  • 遠隔操作
  • メールなどのチェック
  • ファイル転送

など

セキュリティの観点から、社内のパソコンからでなければ閲覧できないメールやメッセージもあるでしょう。リモートアクセスを活用すると、社外にいてもオフィスで働いているときと同じように社用メールやメッセージを確認できます。

また、データの転送や保存にも便利です。社外の端末で作成したデータを社内ネットワークやパソコンに保存したり、反対に社内の端末から必要なデータをダウンロードしたりできます。

リモートアクセスの接続方式

リモートアクセスには、複数の接続方式があります。それぞれ仕組みやメリット・デメリットが異なるため、自社に合った方式を選ぶことが大切です。

ここでは、リモートアクセスの接続方式を4タイプ紹介します。

VPN(Virtual Private Network)

VPNとは、仮想プライベートネットワークを意味します。その名の通り、一般的な通信と分離した仮想の専用回線を構築する接続方式です。特定の人のみが社内のネットワークに接続して、基幹システムやメールサーバーなどを利用できます。

社内業務の再現度が高く、出張や在宅勤務が多い社員もオフィスで働いているときと遜色なく働けることがメリットです。

一方、導入や運用にある程度のコストがかかる点はデメリットといえます。

リモートデスクトップ

社外で使用している端末から、社内に設置しているパソコンにアクセスし、遠隔操作する接続方式です。「PC遠隔操作型」とも呼び、比較的導入しやすいメリットがあります。

リモートデスクトップは、社内のパソコンに関するデスクトップ画面、マウス、キーボードの情報を社外の端末へ転送することで操作を可能とする仕組みです。用意するものはインターネット環境のみのため、コストを抑えつつ導入できます。

ただし、リモートデスクトップを利用するためには社内の端末を常時起動させておく必要があります。デメリットは、操作性がインターネット回線の通信速度に左右される点です。

セキュアブラウザー

セキュアブラウザーは、セキュリティ機能に特化したブラウザーを利用する接続方式です。セキュアブラウザーを利用して社内システムや、クラウド上で利用できるサービスにアクセスします。

セキュアブラウザーのメリットは、データ保存やスクリーンショットなどユーザーの行動を制限できる機能があり、データの持ち出しを防げることです。リモートワークで問題となりやすい、BYOD(私用パソコンでの業務)によるセキュリティの脆弱性にも対策できます。

ただし、デメリットとして、社外での業務内容が限られる可能性があります。

API接続

API接続は、他社が提供するサービスと外部連携することにより、情報や機能を遠隔操作できるようにする方式です。クラウド上で提供されるアプリケーションやソフトウェアにAPIを接続し、社内外から操作できるようにします。

転送ではなく直接アクセスするため、サーバーやクラウドへの負荷が少なく、高い操作性を維持できることがメリットです。デメリットは、そもそもAPI接続に対応しているクラウドでなければ導入できないことがあげられます。

リモートアクセスの活用メリット

リモートアクセスを導入することで、様々なメリットが期待できます。ここでは主なメリットを5つ紹介します。

遠隔操作できる

遠隔操作により、働く場所に縛られなくなります。自宅や外出先などの社外にいても、手元の端末で社内のシステムにアクセスできるため、即時対応が必要な業務に素早く取りかかれます。

テレワークやワーケーションなどの柔軟な働き方を導入しやすい点は、企業側にとっても大きなメリットです。従業員満足度の向上や、離職防止の効果につながります。「家庭の事情で通勤が困難」という人材も、採用しやすくなります。

社外でも社内のシステムにアクセスできる

出張中や外回り中にも、社内のシステムやパソコンにアクセスできるため、様々な情報を素早く確認できます。顧客からの問い合わせの中には、迅速な対応が求められる内容が少なくありません。リモートアクセスにより、顧客へのスピーディーなレスポンスが実現します。

レスポンスの早さは、商機を左右する要素です。大口注文を獲得したり、顧客との信頼関係を構築したりする効果も期待できます。

コスト削減

長期的に見ると、リモートアクセスはコスト削減にも効果的です。例えば従業員数を増やすと、複数のサテライトオフィスを構えたり、大きなオフィスを借りたりしなくてはなりません。光熱費やテナント代、通信費、社員の移動費などもかかります。

リモートアクセスで遠方の従業員をリモートワークにしたり、本社・支社間の出張を減らしたりすれば、オフィスや交通費に関する様々なコストを大幅に削減できます。オフィスを縮小したいときにも、リモートアクセスの活用がおすすめです。

セキュリティリスクを抑えられる

リモートアクセスは、セキュリティリスクの軽減にも役立ちます。リモートアクセスを活用すれば、社内用パソコンを持ち出す必要がありません。自宅や外出先からでも手元の端末で社内の業務環境を再現できるため、社内用パソコンがなくとも作業効率を落とすことなく働けます。

社外への端末持ち出しは、情報漏洩が生じる原因のひとつです。リモートアクセスで持ち出し自体を制限できれば、端末やUSBなどのデータ保存媒体に関する紛失・盗難のリスクを軽減できます。

災害や危機に備える

災害や交通トラブルなど、有事の際にも事業継続性を維持できます。事業継続性とは、災害などでオフィスに出社できない状況でも、リモートワークなどで普段通り業務を行うことです。

一部の接続方式を除けば、リモートアクセスは不測の事態にも対応できる環境が整っています。自宅から社内ネットワークやクラウドを活用して、普段と同様に業務を行える仕組みがあれば、休業せず企業経営を継続できます。

リモートアクセスの導入手順

ここでは、リモートアクセスを導入するときの基本的な手順を解説します。

手順① リモートアクセスの接続方法を選ぶ

前述の通り、リモートアクセスの接続方式にはVPN、リモートデスクトップ、セキュアブラウザー、API接続と、複数の種類があります。利用目的や自社の環境に合った接続方式を選びましょう。

例えばコスト重視なら、インターネット環境のみで導入できるリモートデスクトップが適しています。多少コストをかけてでも良いなら、VPNも検討候補に加えられます。

手順② 機能や費用などを検討してサービスを選ぶ

導入する接続方式が決定したら、対応しているサービスの中で自社に合ったものを選びます。サービスを選ぶときは、下記のポイントを基準にしましょう。

  • 必要な機能は揃っているか
  • 費用は想定内か
  • 無料トライアル期間はあるか

少なくとも、3つ以上のサービスを比較することが大切です。選択肢が少ない中で選んでも、自社に合うサービスが見つかるとは限りません。

迷ったときは、無料トライアルで実際に試してみることをお勧めします。

手順③ スモールスタートで段階的に導入する

全社一斉に導入するのではなく、スモールスタートで段階的に導入して、自社の社内システムや業務フローとの親和性を確認することが重要です。まずは、新しいサービスへの順応性が高そうな部署から導入します。

導入後は、部署内で社内の運用ナレッジを蓄積しましょう。ナレッジを参考に適用範囲を広げていけば、問題が起きたときの対処がスムーズです。

リモートアクセスツールなら「RemoteOperator Helpdesk」

RemoteOperator Helpdesk」は、インターネット環境さえあれば手軽に導入できるリモートアクセスツールです。複雑な構築作業がないため、ITに詳しくない方でも運用できます。

リモートコントロール、画面共有、データ転送など、リモートワークに必要な機能が揃っており、幅広い部署での導入にお勧めです。自宅からサーバーにリモートアクセスできるので、業務のために出社する必要がありません。

RemoteOperator Helpdesk」は、安心の国産サービスです。利用時に疑問点や不明点があった際は、国内の専任担当が電話やメールでサポートいたします。

の詳細はこちら

まとめ

リモートアクセスを導入すれば、社外からオフィスのパソコンを遠隔操作できるため、どこでも職場と同じような作業環境を得られます。リモートアクセスを活用することで柔軟な働き方が実現できるため、従業員満足度向上やコスト削減も期待できます。

リモートアクセスツールは、ぜひ安定稼働の「RemoteOperator Helpdesk」にお任せください。

万全のサポート体制と柔軟なライセンス形態で、幅広い業種や業務環境に対応いたします。30日間の無料トライアルもありますので、まずは一度お試しください。

▲