コラム

問い合わせ対応を効率化するには? 課題や効率化するポイントを紹介

業務効率化

問い合わせ対応は、顧客ロイヤリティを高める上で欠かせない業務です。お客様から日々寄せられる問い合わせに対し、迅速かつ丁寧に受け答えすることで、お客様からの信頼を獲得できます。しかし、問い合わせの件数が多く、十分に対応がしきれていないという企業も多くいるのではないでしょうか。

そこで今回は、お客様からの問い合わせ対応の重要性や課題、効率化するためのポイントについて解説します。

問い合わせ対応の重要性

どの企業でも人手不足や件数の増加などで、お客様からの問い合わせに十分に対応できないことは起こり得ます。しかし、問い合わせ対応に力をいれることは大変重要です。

問い合わせ対応の品質を向上させると、下記のようなメリットがあります。

  • 顧客満足の向上
  • 商品やサービスの差別化
  • 商品やサービスの改善
  • 売上アップ

それぞれのメリットについて詳しくみていきましょう。

顧客満足度の向上

問い合わせ対応方法は、顧客満足度に大きく影響します。商品やサービスに関する問い合わせに対して、スピーディーに対応するのはもちろん、手厚くサポートすれば顧客満足度の向上につながります。

たとえ自社で良い商品やサービスを扱っていたとしても、問い合わせへの対応が不十分な場合、お客様から信頼を得るのは難しいでしょう。

お客様からの信頼を獲得し、良好な関係を築いていくには、一つひとつの問い合わせに対して丁寧に対応する必要があります。

商品やサービスの差別化

問い合わせ対応に力を入れたり、アフターサービスを充実させたりすると、競合他社との差別化にもなります。

自社が扱っている商品やサービスの競合が多い場合、他社を上回る品質の商品やサービスを提供するのは簡単ではありません。場合によっては他社のほうが業界でシェアを誇っている、値段が安いというケースもあるでしょう。

そうした中で自社の商品やサービスを選んでもらうには、問い合わせ対応で他社との差別化を図るのが効果的です。

商品やサービスの改善

自社商品やサービスの向上には、利用者の生の声を聞くことが欠かせません。問い合わせ窓口には、実際に自社の商品やサービスを利用したお客様からの貴重な意見が集まるため、商品やサービスの改善に役立ちます。

お客様からの問い合わせ内容をデータとして蓄積し、分析すれば、下記のようなことがわかるでしょう。

  • 商品やサービスに対して満足しているのか
  • どのような改善を望んでいるのか
  • 商品やサービスの向上を望んでいるユーザーの大体の割合

これらの分析をもとに新たなサービスの開発、もしくは改善を行うと、より顧客満足度の高いものを提供できるでしょう。

売上アップ

細やかな問い合わせ対応ができると、顧客満足度が向上し、商品やサービスの品質改善につながります。お客様からの安心と信頼を得て、ファンやリピーターを獲得できるため、売上アップが実現できるでしょう。

また、問い合わせ対応の良さで評価が得られると、それが口コミやSNSなどで広がり、新規顧客獲得にもつながります。自社の商品やサービスを利用するユーザーが増えれば、着実な増収増益が見込まれるはずです。

問い合わせ対応における主な課題

問い合わせ窓口を通して顧客満足度を得るには、迅速かつ丁寧に対応することが重要です。しかし、問い合わせ対応を行う部署の多くでは、下記のような問題を抱えています。

問い合わせに迅速に対応できない

対応する従業員に対してお客様からの問い合わせ数が多いと、いつかけても通話中となってしまい迅速な対応ができません。

「何度かけてもつながらない」「いつも通話中」では、お客様は不信感を抱くようになり、きちんと対応してもらえるのか不安になるものです。

また、迅速な対応ができないと、お客様に大きなストレスを与える分、対応する従業員への当たりも強くなりがちです。その結果、従業員への精神的な負担も大きくなるでしょう。

問い合わせ対応に時間がかかる

お客様からの問い合わせの中には、オペレーターだけでは対応が難しいものもあります。特に多様な商品やサービスを展開している企業の場合、担当部署への確認が必要となるケースもあり、対応に時間がかかってしまうこともあるでしょう。

顧客が商品やサービスを利用する際にかかった労力や時間を示す指標として「カスタマーエフォートスコア(CES/顧客努力指標)」があります。問い合わせへのスムーズな回答が得られない状況ではCESが高くなり、顧客のストレスや不満も高くなりがちです。

オペレーターの質にばらつきがある

お客様に対応するオペレーターのコミュニケーションスキルにばらつきがあるケースも多くみられます。

例えば、購入した商品について不満を伝えたところ、あるオペレーターは返金手続きに応じ、別のオペレーターは返品・返金はできないと回答するかもしれません。

オペレーターによって対応が異なったり、問い合わせに対してオペレーターが誤った情報を伝えたりすると、お客様に不信感や不満を与えてしまうでしょう。場合によっては、企業のイメージ低下につながるおそれがあります。

複数の問い合わせツールの対応が難しい

企業によっては、サービス向上のために電話や公式サイトだけでなく、SNSでの問い合わせに対応している場合もあります。しかし、問い合わせツールが多様であるために担当者がすべてに対応するのが難しいケースもあるようです。

利便性を考えて複数の問い合わせツールを導入しても、それぞれの問い合わせに十分に対応できないと、お客様にストレスを与えるでしょう。顧客満足度の向上には、複数のツールからの問い合わせを一元管理するシステムの導入が求められます。

問い合わせに関する情報共有ができていない

お客様からの問い合わせに関する情報共有ができていないケースもあります。問い合わせ対応状況について、特定の担当者だけが把握していると、属人化を招きやすく、一部の担当者に大きな負担がかかるものです。

また、従業員同士での連携が取れていないと、お客様は不信感を抱きやすくなり、迅速な対応も難しくなるため不満にもつながるでしょう。

加えて、部署内で情報共有が不十分であった場合、オペレーターの応対スキルに差が出る要因にもなります。

問い合わせ対応業務を効率化するためのポイント

問い合わせ対応に関する課題を解消し、効率化するには下記のような対策が効果的です。

問い合わせの内容を分析する

一つひとつの問い合わせ対応に対し、それぞれの内容を分析しましょう。具体的には、下記のような内容を分析します。

  • どのような問い合わせが多いのか
  • 問い合わせをしてくるユーザーの特徴
  • 各問い合わせの対応に費やされている時間

現状を正確に把握できると、問い合わせ対応業務を効率化するにはどうすれば良いのか、取るべき対策がわかります。

FAQを充実させる

自社サイトのFAQ(よくある質問)を充実させると、お客様は直接問い合わせをしなくても問題を自分で解決できるようになり、問い合わせ件数を減らせます。

先述のように、問い合わせの内容や件数を分析しておくと、FAQに反映させられるでしょう。

オペレーター教育を充実させる

問い合わせ対応の品質を向上させるためにも、オペレーターへの教育が欠かせません。

どのオペレーターが担当しても一定水準の対応ができるように、まずはマニュアルを見直しましょう。マニュアルを確認しても不明瞭な点がある場合、オペレーターによって理解に差が出ていることも考えられます。

まずは誰が読んでも理解できるよう、問い合わせ対応に関する情報を正確に記載することが重要です。

また、イレギュラー対応の仕方についても記載しておくことで、トラブルが発生した際でも素早く対応しやすくなります。

顧客管理システムを導入する

電話や公式サイト、SNSなど複数の問い合わせに対応しているなら、顧客管理システムを導入するのがお勧めです。複数の媒体からの問い合わせを一元管理できるため、すべてのオペレーターが対応状況を把握でき、対応漏れなどのトラブルを防げます。

顧客対応の効率化を目指すなら、顧客管理システムの導入を前向きに検討しましょう。

問い合わせ対応をアウトソーシングする

従業員の人手不足により迅速な対応が難しい場合、コールセンターやサポートデスクを外注することで、問い合わせ対応の効率化が図れます。

すべての問い合わせ対応を自社で行う場合、採用や教育コストがかかりがちです。問い合わせ対応をアウトソーシングすることでコストの削減になるほか、担当者の負担を軽減できます。

ITツールを導入する

問い合わせ対応の効率化には、ヘルプデスクツールやIVR、チャットボット、リモートサポートツールなどのITツールの導入が役立ちます。

ヘルプデスクツール 問い合わせ対応業務を可視化したり、一部をAIによる自動対応にしたりする機能があるため、業務負担が軽減し、問い合わせ対応の品質向上が見込めます。
IVR お客様からの電話に対して自動音声で対応するシステムです。自動音声でガイダンスを案内し、お客様からの操作によって問い合わせ内容を振り分けた後に、適切なオペレーターにつなぎます。
チャットボット AI搭載型のチャットボットであれば、顧客から入力された問い合わせ内容にしたがってチャットボットが自動的に対応します。チャットボットで解決できない問題だけをオペレーターにつなぐシステムにすれば、オペレーターの負担を大幅に減少できるのがメリットです。
リモートサポートツール リモートサポートツールを導入すると、お客様のパソコンやスマホの画面をオペレーターと共有できます。パソコンやスマホの端末トラブルの問い合わせ対応は、電話だけのやり取りでは状況把握に時間がかかってしまいます。画面共有で正確に確認できるようになり、問い合わせ対応の迅速化が可能です。

リモートサポートツールなら「RemoteOperator Helpdesk」の導入をご検討ください。パソコン操作など端末のトラブルを遠隔操作で支援できるため、問い合わせ対応の効率化に役立ちます。

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まとめ

問い合わせ対応の効率化が実現できると、顧客満足度を向上できるほか、商品やサービスの改善、自社商品やサービスの売上アップにもつながります。

従業員の負担軽減にもなるため、本記事で紹介した内容を参考に効率化の実現を目指しましょう。

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